あらすじ
風に乗ってふわふわ飛んだり、細い足でぱたぱたと走って、世界を巡る。目に映るのは、生ける者たちの穏やかな日常。ケセラはにっこり微笑んだ。
作品概要
『綿毛回遊記』は、2018年にさかがわまなが公開した創作世界。『くるくるさん』『メシアクエスト』に登場したミディーラ王国を掘り下げたものであり、マンガなどの展開予定はなし。
登場人物
生命体
人間以外の特筆すべき生き物について記載。
守護の一族[Guardians]
それらしい名称はなく、「守護者」と呼ばれることが多い。人間とは異なる方法で魔法的な能力を使う。人の言葉を話すものとそうでないものがいる。狐のような耳、熊のような耳、鹿のようなツノを持つなど姿は様々だが、1つ目であることが共通している。
アカシャヘビ[Akasha Serpent]
アカシャ国に多く生息する、頭が大きな蛇。体長50cm程度のものが多い。噛み癖があるため、アカシャ国では飼い蛇には頭巾をかぶせるのが慣習になっている。ペットとして愛でられることが多いが、野生のものは凶暴で、人間を絞め殺すと言われている。
モルサス[Morsus]
世界各地に存在している、いわゆる魔物。噛み付いたり破滅的な歌を歌ったり、大きな声でギギギと笑う。大きな口のような身体に、むき出しの目玉がくっついている。手足がないため、跳ねる。基本的に何でも食べる。大きなモルサス(マグナモルサス)は人間すら食べると言われており、世界中で被害が絶えない。
モスコット[Moscotte]
旧サマネ共和国・モスコに住む精霊。氷の魔法を使うことができる。平均20cm程度の大きさ。小さくか弱い存在だが、年齢や死という概念がない。27年前の氷の雨や寒波による死者を弔うため、毎日、レクイエムを歌う習慣がある。名前と身につけているものは、モスコの住人であった精霊研究家が与えたものであるとの記録が残っている。
大精霊[Elementals]
四大元素(地・水・火・風)のそれぞれを司る4精霊の総称。別名「空の守護者」。地の大精霊はミディーラ王国の霊峰・スーパーセブンという鉱山に定住しており、唯一、人間の目で確認できる存在。世界の均衡を保ち、すべての生命を見守っている。水・火・風の大精霊は人間の目には見えず、定住することなく世界中を彷徨っている。
地理
5つの大陸で構成された小さな世界。だけど、小さなケセラには大きな世界。魔法大陸・ミディーラ王国の地理研究班によって、簡易な世界地図が作られている。未発見の大陸も、あるとかないとか。未開の地は研究者は「ミニマリア」と呼び、たびたび調査に向かっている。
魔法大陸
魔法王国とも呼ばれている島国。1年を通して過ごしやすい気候。この大陸で生まれたすべての者は、優れた魔法の能力を持っているとされている。現国王の出生時に、人名に伸びる音を用いる慣習ができた。それ以前に生まれた者は、通称を使用している。
氷雪大陸
モスコットと呼ばれる精霊と、守護者以外は存在しない氷の大地。1年じゅう雪が降り、ほとんど日が差さない。“氷の雨”と強烈な寒波により、人間は全滅してしまった。現在は中央大陸の学問国が管理しており、人間は調査目的以外では入国すら許されない。
暗黒大陸
異国感があふれる国(和風)。剣術・槍術・弓術など、武術の国。日差しが強く、暑い。乾燥しており、大陸の大半が砂漠。他の大陸の人間と比べ、色素が濃い。暗黒大陸と呼ばれるのは、人々が日差しを避け、日陰の中で生活しているため。
中央大陸
世界のほとんどを占める大きな大陸。圧倒的に緑が多い。他の大陸より発展しているが、森や平原を町・村にする計画が立つなど、いまだ発展途上の様子。そのため今は便宜上の名前で括られており、それぞれの町や村などの名前で呼ばれる。